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フヴァル島はダルマチア地方の中央部に位置し、東西の長さが68㎞で面積が約300 km2 のクロアチアで4番目に大きな島です。年間を通じての人口はたったの11,000人です。この島の一番高い標高はSveta Nikolaという町で、628mになります。フヴァル島のと本州を結ぶのはダルマチア地方の主都、スプリットから2時間のフェリーです。
気候は島を囲む海からの海風で調節されています。夏は大変厚いですが35℃以上にはめったになりません。春よりも秋の方が暖かいので、ブドウの熟成期間を長くとれます。冬は平均して8℃くらいの過ごしやすい気候で、適度に雨も降ります。
カルスト地形で成り立っており、つまり土壌は比較的溶けやすいライムストーンが地層となっています。岩が侵食し溶けていったことによって地層下にクレヴァスができ、例え、土壌の表面には雨がある程度降ったとしても、表面には水が残りません。これはテロワールの土壌浸食を防ぐためにも水を貯水するためにも大変重要なことです。このために、特にブドウ畑は乾燥した石の壁や段々のテラスで守られており、たくさんの古い樹齢のブドウの木のための貯水槽となっています。
土壌自体は、地形学的にも多様な土壌です。最高のPlavac Maliが育つ島の南側ではとても険しいスロープがあり、白土壌である白ライムストーンとブラウン土壌の鉱嚢(こうのう)が組み合わさっています。土壌は大変不毛でPlavac Maliを育てるには徹底した管理が必要になります。海に近いブドウ畑はより冷たい海風をうけることができ、そのほかのブドウ畑は350mといった標高により、冷涼な条件を得ることができます。
さらに、3方面からの光を浴びることで大変難しいPlavac Mali のタンニンを熟すことができます。1つは、上からの直射日光。(フヴァル島はヨーロッパで一番日射時間が長い場所です。一日平均7.7時間です。)2つ目は、白く明るい土壌からの反射光。そして3つ目は日中の穏やかな海からの丘陵の斜面のブドウ畑への屈折光です。3つ目の光の恩恵は南側の斜面のブドウ畑のみ受けます。傾斜度が60度にもなるブドウ畑もあります!こういったブドウ畑では当然、機械の介入が全くできません。
Plavac MaliはZinfandel(この地方ではTribidragとして知られています。)とこの地域の自品種Dobričićの子孫です。Zinfandelはアメリカのワインでよく使われる有名な品種ですが、実はクロアチアが原産で、19世紀まではダルマチア地方での赤ブドウ生産と言えばZinfandelでした。しかしその後、病気が蔓延したためPlavac MaliがZinfandelに取って代わったのです。Plavac Maliは肥沃すぎる土壌で育てられると十分に熟さなかったり、凝縮したブドウとならなくなります。
北側のUNESCO世界遺産として登録されているStari Grad(スターリ・グラード)平地は、もっと肥沃な赤土の混ざった平らな土地です。 一方、もっと砂質の土壌の鉱嚢(こうのう)のある丘陵側は北側より不毛な赤茶土の土壌になります。この北側でほとんどの白ブドウ品種が育てられています。Bogdanuša、Kuć、 Marastina 、 Prćなどの自品種があの有名なKorčulaやPošipと一緒に現在は栽培されています。
しかしながら、この島には北側とも南側とも異なる面白いブドウの栽培地があります。-VRH(ヴルフ)のサブリージョンです。ちょうどSveta Nikolaの一番高い標高の下に位置する、より肥沃な赤土の土壌の高原です。標高は約550mで、4方向からの風による微気候はブドウにフレッシュさと繊細さを保たせます。この小さなサブリージョンでは少ないブドウの木のみの栽培ですが、その高い標高のブドウの木の中にはほぼ絶滅した品種とされているDarnekuša があります。Ahearne VinoではこのDarnekuša を使って繊細であり、しかしストラクチャーも感じるロゼワイン、Rosinaを造っています。