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ヴ二 パナヤ

ヴ二 パナヤのブドウ畑の山頂からの眺め

1987年、アンドレアス・キリアキデスは、農業省のブドウ栽培・ワイン醸造部門で貴重な経験と知識を得た後、ワインへの関心と情熱を具体的なプロジェクトに変えることを決意しました。それが、キプロス初の民間地域ワイナリー「ヴニ・パナア」の設立です。 

今日もこのワイナリーは厳格な家族経営を続けています。現在、ワイン造りを担っているのは、ヤニスとパブロス・キリアキディスです。二人ともフィレンツェ大学のブドウ栽培・ワイン醸造学科を卒業し、その後トスカーナで研修を受けました。

ブドウ畑

海抜850メートルから1,100メートルの範囲に広がる家族のブドウ畑は、松林に囲まれた35ヘクタールにわたっています。 

このワイナリーを設立した主な理由のひとつは、島の自品種を絶滅から救い、復活させることでした。 

実際、トロードス山脈の下に広がるこの独特なテロワールで、アンドレアス・キリアキデスは地元の品種のみを植えました。白ワインには、クシニステーリ、プロマラ、スプルティコ、モロカネラ、ヴァシリッサ。赤ワインには、マラテフティコ、ヤヌディ、マヴロ。これらの名前を聞いたことがないかもしれません。

このフィロキセラ(ブドウネアブラムシ)が存在しない畑では、キプロスにはこの害虫が到達していないため、ブドウの木は元の根のまま接ぎ木されずに育っています。これらのブドウは、乾燥農法で栽培され、伝統的なゴブレ仕立て(低木仕立て)で管理されています。 

気候は地中海性気候です。しかし、トロードス山脈の峰によって冷やされる穏やかな夏の影響で、収穫はしばしば10月にまでなります。 

土壌の構成は火山性から石灰岩や粘土質までさまざまですが、ヴニ・パナヤのブドウ畑は粘土と石膏粘土の比率が高く、キプロスの乾燥した環境で水分を保持するのに役立っています。 

ブドウで覆われた山頂にたどり着くと、このワイナリーの名前が「山」を意味する「ヴニ」であることが納得できます。